第2668回(8月22日)
会場:多摩信用金庫国分寺支店3階
司会:萩原SAA委員長
お客様紹介:岡田会長
○清瀬 茉莉 様 (ロータリー青少年交換プログラム 2022-23年度交換派遣生)
○清田 舞 様 (ロータリー青少年交換プログラム 2023-24年度交換派遣生)
○清田 様 (2023-24年度交換派遣生 保護者様)
会長の時間:岡田会長
まず始めに、お客様のご紹介となります。ロータリー青少年交換プログラム2022-23年度交換留学生 清瀬茉莉様、同じく2023-24年度派遣候補生 清田舞様、保護者 清田様、本日は東京国分寺RCの例会にご出席賜り、会を代表して厚く御礼申し上げます。後ほどご挨拶を頂戴したいと思いますが、交換留学生の清瀬茉莉様には、卓話で1年間の留学生活を多いに語っていただきたいと思いますので、宜しくお願いいたします。
さて、これより会長の時間となります。本日は交換留学生の清瀬茉莉さんの卓話を楽しみにしていましたので、短めにさせていただきます。
RCでは、100か国以上で15歳から19歳の学生を対象にした交換留学を実施しています。当クラブでは萩原委員長が経験者で現在に至ります。また、本日お見えの派遣候補生の清田舞さんのお母様もその経験者と伺っております。この交換留学が始まりでRCを知り、その後ご自身がロータリアンになり、そのお子様も同じように交換留学へお申し込みいただき、長い年月を経て、関わり、繋がりができることへの喜びを感じます。
青少年交換プログラムや、当クラブが独自で行っている青少年育成の一環としたRCカップやニコニコアート展等の事業から、いつかまた東京国分寺RCとの関わりあいを持っていただけること、未来への投資というような夢のある事業を行えることは、東京国分寺RCの会員だけが味わえる特権なのだと改めて感じました。
先日、ガバナー公式訪問の際、宮崎ガバナーから「東京国分寺RCの未来の夢、目標等はありますか?」と質問されました。その際には現実的な近々のお話しかできませんでしたが、東京井の頭RCは自クラブの事業を経験した子どもたちの中から、将来宇宙飛行士が出ることが夢だと伺いました。
私たち東京国分寺RCも同じように、自クラブの事業を経験した子どもたちの中からサッカー選手や芸術家が育つようなことが、東京国分寺RCの会員であることのやりがいとなったり、夢となるかもしれないと感じました。青少年交換を行い続けること、青少年育成事業を行い続けること、自クラブの事業に夢や希望を見出しながら継続する力を持ち続けることが、東京国分寺RCの未来への目標なのかもしれないと感じました。
以上をもって会長の時間を終了させていただきます。ありがとうございました。
お客様挨拶
・清田 舞 様
これから1年間の研修を通じて日本を学び、来年の1年間は小さな親善大使として頑張りたいと思います。よろしくお願いいたします。
・保護者 清田 様
萩原委員長と同時期に2580地区東京田無RCにスポンサーとなっていただき、オーストラリアに派遣されました。現在その体験をもとに、応用言語学を早稲田大学大学院の博士課程4年目で研究しております。どうぞよろしくお願いいたします。
幹事報告:小林幹事
幹事報告をさせていただきます。
本日はロータリー青少年プログラムの2022-23年度交換派遣生である清瀬茉莉さんの帰国報告卓話です。楽しみにしておりますので、よろしくお願いいたします。
今後の8月例会予定としまして、29日に多摩信用金庫国分寺支店3階にて、中村琢次会員と谷口昇由会員によるイニシエーションスピーチを行います。
主な行事日程として24日には2023-24年度第8回多摩中グループ協議会を会長、幹事が出席予定です。
委員会報告
出席報告:田中将太郎委員長
会員数:43名 免除:4名 メーキャップ済:1名 欠席:6名 出席率:84.6%
ニコニコボックス:田中将太郎委員長
岡田会長・小林幹事:本日は2750地区青少年交換留学生として、昨年7月より今年の7月までアメリカに派遣されました清瀬茉莉さんの卓話楽しみにしております。宜しくお願いいたします。また2023-24年度派遣候補生清田舞さん、無事合格を心よりお喜び申し上げます。照木会員:高校2年生の孫は今ロスで短期ホームステイをしています。バッター大谷選手の写真も送られてきました。元気で楽しいが一番。ニコニコです。鳥居会員:清瀬茉莉さん、おかえりなさい。1年間の小さな親善大使のお役目ありがとうございました。これからもこの経験を活かしてくださいね。本日の卓話楽しみにしています。萩原会員:無事に清瀬さんが帰国し、本日帰国報告を開催できることに感謝しニコニコします。
記念ニコニコ
(写真左手前より)伊東会員、田中将太郎会員、小林幹事、鳥居会員、関口会員、中村琢次会員、五月女会員
卓話
2022-23年度交換派遣生 清瀬 茉莉 様
みなさんこんにちは。国際ロータリー第2750地区、東京国分寺RCにスポンサーをしていただいております、現在東京都立国分寺高等学校3年の清瀬茉莉です。
アメリカから帰国してから約1ヶ月が経ちました。アメリカがすでにとても恋しいですが、日本のお米が美味しくて毎日「美味しい!」と言いながら食べています。
まず最初にこの一年間で学んだことは大きく分けて3つです。1つ目はいつでも笑顔とポジティブでいること、2つ目は人や地域との関わりを大切にすること、3つ目はとにかくやってみることです。
アメリカへ行く前の私はネガティブで、一度考え始めると同じことを引きずり、物事が悪い方向にいく時のパターンを考えていました。そんな私を変えるためにも目標を立てました。1つ目は『様々なことを知る』、2つ目は『日本の文化を広める』、3つ目は『アメリカ生活を楽しむ』です。
この目標を達成するために意識したことは3つあります。1つ目は『yesマンになること』。「yes」と言って全てに参加することでたくさんのことに触れられ、知ることができると思ったからです。2つ目は『笑顔でいること』。笑顔でいることを常に意識し、ポジティブになろうと思いました。外側から意識するというような感じでしょうか。3つ目は『Just do it.』。挑戦するという言葉よりは、とにかくやってみるというほうがしっくりきますし、挑戦は高い壁のように感じますが、やってみるであればより取り組みやすいように感じます。とにかくやってみることで何か得られるのではないかと思い、弱音を吐きながら行動するのではなく、ただやってみることも意識しました。
ワクワクと期待の念を抱きながら出発…というようにはいかず、アメリカへ辿り着くことができるのかという心配が勝ってしまっていました。最も大切とされるパスポートを羽田空港で3回落としてしまいましたが、毎回アメリカの方が拾って渡してくれました。またアメリカ国内線では、私がロータリーのジャケットを着ているのを見た一人の女性が話しかけてくれました。その方は20年ほど前に日本へロータリーで留学していた方でした。「頑張ってね」と応援してもらい元気が出ました。ハラハラドキドキの旅であったものの、人の優しさにたくさん触れることができた1日でした。
アメリカ生活が始まり、到着した次の日からテニスのクラブ活動に参加しました。何を言っているのか全くわかりませんでしたが、周りの子達はとても優しく接してくれました。楽しいことばかり想像していたのも束の間、アメリカでの生活は想像以上に大変でした…ということが多々あると思いますが、私はそんなことはほとんどありませんでした。辛かったこととして挙げるならば、テニスの試合とロータリーのミーティングの時間が重なりそうになり、テニスの試合を早く終わらせてミーティングに間に合わせなくてはなりませんでした。その日のミーティングは初めてのプレゼンテーションの日で、YEOからは「ミーティングには間に合わせなくてはならない、しかしコーチにもロータリーにも迷惑をかけてはならない」と強く言われ、選択肢はただ一つ『早く勝ってミーティングへ行く』ということでした。ただでさえ試合はメンタルを消費するものです。さらに時間とYEOからの圧力に押しつぶされそうになり、試合に早く勝った直後にプレッシャーからの解放で涙が溢れてしまいました。その後ミーティングも上手くいったので良かったです。もう一つは祖父、祖母が亡くなり、お葬式へ行くことができなかったことです。その二つ以外は辛いことがなく毎日幸せに過ごしていました。
ホストファミリーは私を本当の家族のように愛してくれて、私は彼らが大好きです。毎日学校から帰ると「学校どうだった?」と聞いてくれたり、日々の会話がとても楽しかったです。ウィスコンシンのパッカーズというフットボールチームのゲームを観に行き、それまで連勝を重ねていたライバル、隣の州のチームに圧勝しました。その時に着用していたのがこのチーズヘッドハットです。クリスマスプレゼントで2つ貰ったので、自分でオリジナルのダブルチーズヘッドハットを作りました。なぜチーズなのかというと、ウィスコンシンはチーズとビールが有名だからです。チーズヘッドハットは、私の一つのスーツケースの1/3を占めていました。
私のホストファミリーはハグや愛のある言葉を毎日かけてくれました。気持ちが温かくなり、愛情を表現することは本当に大切だと感じました。アメリカで暮らして感じたのは、愛し合っている家庭とそうでない家庭の差が激しいということです。私の友人の半数ほどは親が離婚した家庭でした。スクールバスではよく「義理の親が」と話していたり、「本当に嫌だ」と泣きそうになっている場面をよく見かけました。しかし愛し合っている家庭の愛情表現はハグやキス、言葉など様々でした。
私はLa Crosseというステイ先の街が一番好きでした。なぜなら、とてもフレンドリーだからです。街を歩いていて目が合ったら、微笑んだり挨拶をします。話すことが好きなので、「ではそろそろ…」と席を立ってから実際に帰るまで最低30分かかるところも、ミッドウェストならではです。
私のホストクラブのメンバーもとてもフレンドリーで、若年層の会員の方が多く、たくさんのイベント、ボランティアがありました。ボランティアは他の人と話したり協力することができ、何よりも楽しかったです。子どものためにベッドを配達して組み立てる活動の際には、小さな子たちが嬉しそうにベッドで飛び跳ね、「ありがとう」と言ってくれて心が温まりました。ボランティアでは様々な年齢層の方と会話することができ、昔の家や学校、気候などの興味深い話をしてくれました。人と関わることは本当に大切だと感じました。
他のインバウンズから学ぶこともありました。ある台湾の子が「自分の目が小さくて、アジア以外の子は目が大きくて可愛い」とヨーロッパの子の前で話しており、私も同意しました。するとそれを聞いたヨーロッパの子が「ありがとう。でもあなたたちもとっても可愛いよ。自信持ちなよ。もっと自分を愛した方がいいよ!」と言ってくれました。その子が実際に口で言ってくれたことにより『ハッ』と気付かされました。自分は自分、あなたはあなたで一人一人素晴らしいのだと。
また、日本文化を広めるため、ホストファミリーや友人と一緒にご飯を作ったり、プレゼンテーションをしました。寿司パーティーも何回か行いましたので、派遣前オリエンテーションで寿司作り体験をしておいて良かったです。
ホストファミリーは日本製の炊飯器を持っていましたが、使い方を間違っていたので、美味しいご飯の炊き方も教えました。学校へは日本のお菓子を配ったり、水引のイヤリングをプレゼントしました。しかし、1つ困ったことがありました。それは周りからの日本についての質問で、「アメリカはコロンブスがアメリカ大陸を発見したが、日本は誰が一番最初に代表として見つけたの?」というものでした。日本について知っておくこともとても大切だなと心から感じました。
さて、意識したことを実践してみた結果どうなったのでしょうか。1つ目の『yesマンになること』で得られたものは3つあります。1つ目は他の人と仲良くなれたということです。誘いにyesと言っていると、その友人と仲良くなり交流がさらに広がりました。2つ目は後悔することがほとんどないということを学びました。行かなければ良かったと思うことはありませんでしたし、たとえ思ったとしても、行ったから行かなければ良かったと感じるのです。行ってみなければわからない、だからこそ行ってみようと思いました。3つ目はたくさんの体験ができるということです。新しい体験だけではなく、時間の使い方も学ぶことができました。
意識したことの2つ目の『常に笑顔でいること』を実践して感じたことは、笑顔は正義だということです。笑顔でいることでポジティブになることができ、他の人を幸せにすることができることも知りました。それがはっきりとわかったのは、11月と4月に行われたiFeedというウクライナの子どもたちに乾燥穀物や乾燥野菜のパッケージを作るボランティアに参加した時です。バケツリレーのようにパッケージが渡されるのですが、終わった後、他の地区のロータリアンが「なんでそんなにいつも笑顔でいるの?とってもいいと思うよ」と言ってくれました。また、他のロータリアンの方からも「いつも笑顔だね。君が笑顔だと私も笑顔になれるし幸せになる」と言われ、「写真撮ってもいい?妻に送るんだ!」と言ってくれました。その言葉を聞いた時本当に幸せになりました。1人の笑顔が誰かを笑顔にし、その人が他の人を笑顔にしていく。これが続いていけば世界全体が幸せになっていくのではないかと思いました。
意識したことの3つ目『Just do it.』を実践し得られたものは、ポジティブでいることです。以前の私は弱音を吐きながら行動していて、口に出せば出すほど、よりネガティブになっていましたが、その口を閉じることでポジティブに考えることができました。それが簡単にできるなら日本にいた時からやるべきだと思うかもしれませんが、弱音を英語で話す、考えるほどの英語力がなかったのです!ほとんどの方が知っている簡単な英語『you can do it.』。英語力に長けていなくてもいいことあると感じた一瞬でした。
私が立てた目標は達成されたのでしょうか。1つ目の『様々なことを知る』は時間の使い方、文化などを知ることができました。2つ目の『日本の文化を広める』は、寿司パーティーや水引のイヤリングなど、私のできる範囲で伝えることができたと思います。3つ目の『アメリカ生活を楽しむ』は、言うまでもなく達成されました。これらのことから、全て目標は達成されたように思います。
最終的に私はどのように変わったのでしょうか。具体的な経験の話をしますと、私がシャワーを浴びてさっぱりした直後、少しだけ外へ出た際に鳥にフンを落とされました。以前の私ならがっかりするところですが、そのフンを手で取り払い「今日はラッキーだ!」と、自分で驚くほどポジティブでワイルドに対応していました。
派遣が終了した今、これから何ができるのでしょうか。私が学んだ3つのこと「いつでも笑顔とポジティブでいること」、「人や地域との関わりを大切にすること」、「とにかくやってみること」を活かしていくために、機会があれば様々なことに参加し、人との関わりを大切にしながら、日々の生活から笑顔で周りの人を少しでも幸せにできるよう努めていきます。
信じられないほど成長させてくれたこの一年間の派遣生活は私の宝物です。ずっと応援してくれていた家族、派遣前のオリエンテーションや派遣中に支えてくださったロータリアンの皆様、本当にありがとうございました。言葉では表せないほどの感謝の気持ちでいっぱいです。
ご清聴ありがとうございました。