東京国分寺ロータリークラブ
多摩中グループ 国際ロータリー第2750地区

第2730回 例会報告(4月1日)

2025年4月7日

第2730回(4月1日)

場所:多摩信用金庫国分寺支店3階

司会:谷口SAA副委員長

ロータリーソング:奉仕の理想
ソングリーダー:田中政義会員

お客様紹介:井口会長

谷本 篤洋 様 (国際ロータリー第2750地区 米山記念奨学委員会米山資金推進委員会 委員長)
安中 繁 様 (東京国立RC)
丹下 聡 様 (たんげ そう行政書士・社会保険労務士 事務所 行政書士社会保険労務士)

会長の時間:井口会長

・報告
 観桜例会後、多摩中グループ協議会を外国特派員記者クラブにて開催、幹事と共に参加してまいりました。
 次年度理事役員顔合わせ会合が開催されました。次年度準備理事会は4月8日に開催されます。

・米山記念奨学金
 外国人留学生を支援している米山記念奨学事業について、2024-2025豆辞典を拝見している程度でございますので、本日は、しっかりと勉強させていただきます。

幹事報告:清水幹事

【4月の例会予定】
・1日(火)12:30 第2730回 卓話(地区米山記念奨学委員会・米山資金推進委員会 谷本篤洋委員長) 多摩信用金庫国分寺支店3F 理事会
・8日(火)12:30 第2731回 卓話(野村證券立川支店 田村督支店長) 多摩信用金庫国分寺支店3F
・15日(火)18:00 第2732回 東京三鷹ロータリークラブ合同例会 水神苑
・22日(火)12:30 第2733回 クラブ協議会(戦略プロジェクト委員会) 多摩信用金庫国分寺支店3F
・29日(火) 公的休会(RI規定祝日週)

【主な行事日程】
・18日(金)18:00 東京立川ロータリークラブ創立65周年記念例会 ホテル日航立川東京 3階アトランティック 会長・幹事
・22日(火)9:00 「2024-25、2025-26年度 合同クラブ行動計画推進リーダー」のためのセミナー オンライン 会長・会長エレクト・荒井副幹事・中村早苗会員
・25日(金)15:00 2024-25 第14回地区役員会 ガバナー事務所 中村早苗会員

【報告事項】
・4月のロータリーレート:150円

委員会報告

ロータリー財団委員会:照木委員長

2月3日(月)に御茶ノ水ソラシティでロータリー財団セミナーが開催された。

(1)ロータリー財団の基本的プログラム
①地区補助金とグローバル補助金
②ポリオ・プラス
③国際親善奨学生派遣
④災害救援補助金
 ロータリーは美しい車、財団はエンジン、燃料は奉仕活動と寄付。

(2)ロータリー財団の誕生
 1917年、アーチ・フランクは社会奉仕を実行するため、世界でよいことをするために基金を作ることが極めて適切であると提唱。
【歴史】
・2002年:ポリオ根絶のため募金キャンペーンを行い、1億3,000万$(195億円)の寄付達成
・2012年:ビルゲイツ財団が1億$(150億円)を提供し、ロータリーは2億2,800万$(192億円)を達成
・2020年:コロナに対する財団補助金を活用
・2022年:災害救済基金(ウクライナ難民、被災者支援)を優先的に活用

(3)地区補助金(DG:District Grant)
 短期プロジェクト(人道的、教育的、環境保全)。地区財団活動資金から3,000~4,000$(45~60万円)支給。年に1回しか申請できない。

(4)グローバル補助金(GG:Gloaval grant)
 持続可能な成果をもたらす、大規模な国際的活動を支援する補助金。実施国と支援国提唱者が必要。最低でも3万$(450万円)、年10回申請可能で、7つの重点分野に該当すること。
・重点分野
①平和構築と紛争予防
②疾病予防と治療
③水と衛生
④母子の健康
⑤基本的教育と識字率向上
⑥地域社会の経済発展
⑦環境保全

(5)ロータリー活動の循環(全て奉仕を中心)
 公共イメージの向上、会員基盤の拡大、財団への寄付、クラブの活性化

(6)2750地区の補助金申請
最近は増加傾向(13件進行中)
・伊藤ガバナー:74件 3,300万円
・宮崎ガバナー:65件 2,700万円
・宮沢ガバナー:65件 2,400万円
・三浦ガバナー:60件 1,900万円

(7)ポリオプラスプログラム1985年設置
・経口生ワクチン:ポリオウイルスの病原性を弱めて作ったワクチン。稀にポリオを発症する。経口のため、訓練を受ければ、資格がなくても投与可能。
・不活性化ワクチン:病原性はなく、免疫を作るために必要な成分を取り出したワクチン。ポリオを発症することはない。注射のため、医師等資格のある人でないと投与できない。
・1988年、ロータリーは2億4,700万$(370億円)の寄付を集めたことをきっかけに、官民共同パートナーシップ組織GPEI(世界ポリオ根絶推進活動)が設立された。

(8)国際親善奨学制度
・緒方貞子:元国連難民高等弁務官。1951年日本人で2番目、ワシントンDC、ジョージタウン大学院へ留学
・中満泉:国連事務次官。1987~88年にジョージタウン大学へ留学。
・山崎直子:元宇宙飛行士。1995年にメリーランド大学へ留学。

(9)DEI及びESG
 ロータリーはDEI(多用性、公平性、包括性)及びESG(環境、社会的責任、企業統治)を推奨しているが、トランプ政権は反対している。その理由は、全て企業のコストに跳ね返り、消費者に転嫁、インフレを引き起こす。
 アメリカがWHOを脱退したため、WHOは予算の5分の1を削減した。53億$→49億$(8,000億円→7,300億円)。ロータリーのポリオ撲滅活動に影響することは必至。

(10)財団室ニュース4月号
野生型ポリオウイルス症例数
・2025年1月1日-3月24日:パキスタン6件、アフガニスタン1件
・2024年:パキスタン70件、アフガニスタン25件

戦略プロジェクト委員会:髙橋委員長

 中間報告となりますが、10月22日(水)に青梅ゴルフ倶楽部でチャリティーゴルフ、来年5月19日(火)に東京ドームホテルで創立60周年記念式典を行う予定です。その他に、ニコニコアート展が10周年を迎えるという事で、その後の奉仕プロジェクトの立ち上げ等、検討することがございます。
 今年7月から60周年という節目を迎えますので、会員の皆様の意識を高めていただき、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

出席報告:池田委員長

会員数:43名 免除:3名 メーキャップ済:2名 欠席:8名 出席率:80.0%

ニコニコボックス:池田委員長

谷本様(東京恵比寿RC):米山記念奨学事業へのご支援よろしくお願い申し上げます。井口会長・清水幹事:本日は地区米山記念奨学委員会 米山資金推進委員会 谷本篤洋委員長に卓話をお願いしております。米山記念奨学事業について理解を深める機会になれば幸いです。藤岡会員:お花券ありがとうございます。温かい居間で一輪の花を愛でながら春の到来を楽しんでいます。谷田会員:4月になりました。今月が私の誕生月です。また1つ歳をとります。ニコニコします。

卓話

「ロータリー米山記念奨学事業について」
国際ロータリー第2750地区
米山記念奨学委員会 米山資金推進委員会 
委員長  谷本 篤洋 様

1.米山記念奨学事業とは?
①日本のロータリーの父、米山梅吉氏(1868-1946)について
・1868年に誕生(ポール・ハリス氏と同い年)
・米国・ダラスRCにて福島喜三次氏と出会い、1920年に日本初の東京RC創立
・日本初の信託会社である三井信託株式会社(現三井住友信託銀行)を設立。
 三井信託株式会社の定款には「奉仕と開拓の精神」と明記されていて、三井住友信託銀行の行動規範にも「奉仕開拓」が継承されている。
②米山記念奨学事業のスタート
 将来有望な苦学生、東南アジアからの留学生を支援している。平和日本を世界に伝え、国際親善と世界平和に寄与したい。
・1946年:米山梅吉翁ご逝去
・1949年:日本のロータリーが国際ロータリーに復帰
・1952年:東京RC(古澤丈作会長)が米山梅吉翁の生前の功績を讃え、「米山基金」を提唱、世界から留学生を迎え入れる
・1967年:財団法人ロータリー米山記念奨学会創設
・2012年:1月14日に公益化
③国際ロータリー(RI)と米山事業
・2002年:ロータリー研究会のプログラムに
・2004年:RI理事会で「米山記念奨学事業」称賛
・2007年:ロータリー多地区合同活動の手続き完了
・2014年:国際ロータリー学友の定義が拡大され、米山学友も「ロータリーの学友」に
・2016年:ソウル国際大会で初の分科会開催
④ロータリーの目的(定款)
 ロータリーの目的は、意義ある事業の基礎として奉仕の理念を奨励し、これを育むことにある。具体的には、次の各項を奨励することにある。
・第4 奉仕の理念で結ばれた職業人が、世界的ネットワークを通じて、国際理解、親善、平和を推進すること。
⑤米山記念奨学事業の目的
 将来母国と日本との懸け橋となり国際社会で活躍する優秀な留学生を奨学することが目的。米山梅吉翁のご遺徳を未来につなげ、日本と世界の平和のためロータリー(米山)ファミリーとなる人財を育成する。
⑥米山記念奨学事業の意義
 母国と日本との懸け橋となり、世界平和のため国際社会で活躍する人財の種を蒔き、育てる事業。どんな奨学生を採用したかどんな学友に育ってくれたかで決まる。
⑦米山記念奨学事業の概要
・日本のロータリー独自の事業(RIが定める多地区合同活動の手続を完了)
・日本で学ぶ外国人留学生を支援(公益財団法人を設立し運営)
・世話クラブ・カウンセラー制度で交流を重視“人を育てる事業”

2.米山奨学生 
①国内最大級の奨学生数
・2024年度:926人、累計24,133人(2024年7月現在) 
②Q.なぜ中国人奨学生が多いか?
・この10年間は大きな増減なし
・日本の高等教育機関で学ぶ外国人留学生の46.6%が中国人
・指定校に在籍する留学生の55.2%が中国人
・区選考委員会は、偏りを減らして多様な国から採用するよう努力
③米山奨学生の選考基準(全国統一)
・勉学への意欲、人物面・学業面が優秀
・将来日本との懸け橋になりうる人材
・家庭状況、経済状況は評価対象外
④2750地区米山奨学生選考の実績
・面接選考試験は、全国統一の採用基準で公平に採点
・当地区では、多様性を重視し、同じ国や大学に偏らないよう配慮
・面接グループの組み合わせや地区裁量により、結果として応募者数が多い国の合格のハードルは高くなっている
⑤米山事業と「四つのテスト」とDEI
 米山事業(奨学生の選考)は、「四つのテスト」とDEIの精神に基づき推進されている。
【ロータリーの基本理念「四つのテスト」】
 政治や宗教に関係なく、すべての人びとの倫理的指針となるテスト
・真実かどうか
・みんなに公平か
・好意と友情を深めるか
・みんなのためになるかどうか
【DEI(ロータリーのコミットメント)】
 私たちは多様性を重んじ、すべての背景、年齢、民族、人種、肌の色、障害、学習スタイル、宗教、信条、社会経済的立場、文化、婚姻状況、使用言語、性別、性的指向、ジェンダー自認だけでなく、異なるアイデア、考え、価値観、信念を持つ人びとによる貢献を大切にします。

3.巣立った米山奨学生(米山学友)
①米山学友会の数
・日本国内33(北海道のみ2地区で1つ)
・海外に10
②米山学友の世界大会「再会in関東」
 2年に1度開催。米山学友の共通言語は「日本語」、言葉は「感謝」と「恩送り」。
・第1回:熊本(2017年)
・第2回:モンゴル(2019年)
・第3回:つくば(2023年8月)
 「再会in関東」登録者1,209人
・第4回は台湾で開催(2026年)
③「恩送り」とは
・「恩送り」≠「恩返し」
・Pay it forward
・「恩送り」=次世代や社会へ還元
④台湾米山学友会
・日本人への奨学金16年目、累計61人支援
 日本留学推進活動もしている。
⑤韓国米山学友会
・韓国でも!日本人への奨学金9年目。累計50人を支援
⑥中国・上海米山学友会(大連支部)
・自閉症の子どもたちへの支援活動
・自然に触れる機会を提供
⑦ベトナム南米山学友会
・2023年に設立!海外10番目の学友会
・ホーチミンを中心に活動
⑧在中国日本大使館 米山学友の姫軍氏に対する在外公館長表彰
 2021年10月15日、垂大使は大使公邸にて姫軍・安理弁護士事務所パートナーに、「在外公館長表彰」を授与。姫軍氏は、弁護士として、長年にわたり中国の日本企業を支援するとともに、法律を通じて日中間の相互理解と友好事業に対して多大なる貢献をされました。姫軍氏の卓越した功績に対し、深く敬意を表します。
⑨当地区の学友会活動
・ひとり親支援フードドライブ
・エンドポリオ
・米山クロスカルチャー授業(等々力高校、保谷高校、小平高校)
⑩学友からロータリー会員へ
・ロータリー会員になった米山学友:302人
・出身国・地域TOP3:台湾87人、韓国72人、中国71人
・学友が作ったクラブ:6クラブ+2衛星クラブ
⑪学友からガバナーへ
・林隆義氏(韓国):1997-98年度RID3650
・許國文氏(台湾):2005-06年度RID3490
・林華明氏(台湾):2015-16年度RID3522
・ラスマナセンダリウス氏(インドネシア):2026-27年度RID3410ガバナー
⑫恩返しの気持ち
 毎月、定額を寄付している学友もいる。
・学友からの寄付:1億3,305万円
・東日本大震災約:約760万円
・熊本大地震:上海から約20万円
・熱海土砂災害:台湾から約150万円
・能登半島地震:約300万円
・遺言寄付:200万円

4.寄付金の状況
①ご寄付は奨学事業に
・2023-24年度は高額寄付もあり、前年度から2,300万円増
・全体支出の97%が事業費に充てられている・寄付金総額:14億4,568万円
・事業費計:15億643万円
②寄付金の種類
・米山奨学会への寄付は寄付金控除の対象
【普通寄付金】
・財団法人設立時の約束
・奨学会の安定財源
・クラブで決定した金額×会員数
【特別寄付金】
・個人・法人・クラブからの任意寄付
・1円~OK!
・表彰の対象
③地区の米山寄付目標は1億円!
・RI第2750地区の米山寄付目標は1億円。一人でも多くの米山奨学生を採用するための高い目標となっている。地区目標を達成すると奨学生の割当数が増加する。
・奨学生の全国34地区への割当:2750地区45名(割当総数853名)
④地区目標・ガバナー表彰について
・年度合計1億円(普通寄付+特別寄付)
【ガバナー表彰】
・寄付総額上位5クラブ
・一人当たり平均寄付額上位5クラブ
・一人当たり平均寄付額@2万円達成クラブ
・特別寄付者割合90%達成クラブ(昨年度は100%達成クラブのみ表彰)
⑤寄付実績(2023-24年度)
・当地区の個人平均寄付額16,923円(第11位)、全国平均17,293円
・当地区の特別寄付者割合44.9%、全国平均47.3%、国分寺RC2.4%
⑥表彰制度(個人寄付)
・3万円:準米山功労者
・10万円:第1回米山功労者 感謝状
・20万~90万円(以降10万円毎に):第2回~9回米山功労者マルチプル、感謝状+50万円達成時ピンバッジ(銀色)
・100万~390万円:第10回~米山功労者メジャードナー、感謝状+100万円毎にピンバッジ(金製)
・400万円~:感謝状+100万円毎にクリスタル盾
⑦紺綬褒章(個人寄付)
・公益財団法人ロータリー米山記念奨学会は、内閣府の「紺綬褒章」の認定団体
・個人(500万円以上寄付)+「一定の条件」で授与申請。
・中国出身の米山学友、周順圭氏(東京西、東京世田谷RC)が「紺綬褒章」を受章!米山記念奨学会へ50万ドルを寄付(2023年8月26日付)
⑧紺綬褒章(2750地区の事例)
 東京中央RC会員の大津穰氏が米山記念奨学会への寄付により、紺綬褒章飾版を受章(2022年9月27日)され、同クラブ例会で褒章伝達式が行われた。このことから2750地区で第二・第三の紺綬褒章受章の期待が高まり、+αの大口寄付で地区目標1億円を達成!

5.だからこそ、米山!
①現在の国際情勢(危うく不安な時代)
・大国間の緊張
・地域紛争(ウクライナ、ガザ地域、中東問題)
・核拡散、テロリズムと過激主義
・日本周辺の領土問題
②なぜ戦争は起こる?
・民族、宗教、文化の違い
・政治体制、イデオロギーの違い
・領土や資源の奪い合い
 紛争下の子どもは世界で4億人。私たち(ロータリアン)にできることは、何か?多様性を重んじ、個人として、他国の人を理解すること。
③だからこそ、米山!
・ポール・ハリスのメッセージ(1921年国際大会)
 「一つの国の国民が他国の人を理解すればするほど、衝突の可能性は低くなる。だからこそ、ロータリーは各国の人びとがつながり合い、互いに友情を築くことを呼びかけている。」

 危うく不安な時代だからこそ、日本と世界をつなぐ懸け橋となる奨学生を育み、世界平和を目指す、米山事業への一層のご支援をお願いいたします!